写真提供者 森田孝君

四条流庖丁儀式 

今日に伝わる儀式庖丁の作法は、58代光孝天皇(884〜887)の平安朝の初期、天皇は非常に料理が好きで、御自ら庖丁を握られた。また四条中納言従三位、藤原朝臣山陰卿を起用して、宮中の御食事の式(食事方法、宮中行事)を定め、今日に伝わる作法それが四条流儀式庖丁の始まりであり、高橋朝臣の命を賜った高橋家が明治維新まで膳部をとり仕切り、是が大膳食(現天皇家の食事係)の起源となる。
庖丁さばきの掟、すなわち儀式庖丁とは、右手に庖丁刀、左手に真魚箸を持ち、俎板の材料に触れることなく、自身の六根清浄を念じ、天下泰平、五穀豊穣を祈念じつつ「一刀一礼」の作法にのっとり「魚、鳥」を料理することである。
庖丁刀とは、魚、鳥を切る「刀」を云い、野菜を切る刀を「菜刀」と云う。丁とは、仕丁の丁の字であり一説に庖丁とは、二古食物を調べる人、すなわち料理人のことであると言われている。各魚、鳥を庖丁刀で切る形が「庖丁切形庖丁式」である。

四条流庖丁儀式 刀主 鈴木隆利氏より

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